前日の記事で書いた「週刊 美術館」3号の中のフィレンツェの地図を眺めていると、ある思い出がよみがえってきた。
それは、数年前友人とツアーでフィレンツェを旅していたある日の午後のことだ。
昼から自由行動で夜7時半のホテルでの夕食に間にあうように戻らなければならないことになっていた。
すでに日は暮れ時間も7時ちょっと前、観光を終えた私たちはそろそろホテルに帰ろうかと添乗員さんから教えられたタクシー乗り場に向かった。
・・・が、なかなかそのタクシー乗り場に着かない
確かに間違いなく地図のとおりに歩いてはいるのだが。
空はもう真っ暗、オレンジの街灯がほのかにあたりを照らしていて人もまばら。建物は似たような建物ばかりで何の建物かわかりづらい。2人であたふたあわて始めた
・・・とそこへ運よくイタリア人の2人組みが通りかかった
「ボンジョ~ルノ」恐る恐る話しかけ、なんとかタクシー乗り場までの道のりを聞き出した。そして、感謝をつたえその2人の教えてくれた道を歩いていった。
・・・ところが、これがまた、なかなか着かないのである
聞いたとおり歩いたつもりだが、どこかで間違えたのか、もと元の場所に戻り再び歩いてみた、がやっぱり着かないのである
とそこへ、今度こそ本当に運のいいことに日本人観光客に遭遇
タクシー乗り場までの道(イタリア人の教えてくれた道とはちょっと違っていた)を教えてもらい無事7時半ぎりぎりにホテルに着くことができた。
そして、添乗員さんにこの出来事を話した。すると添乗員さんは、にや~っと笑って「イタリア人って見栄っ張りでいいかげんだからね~^^悪気はないんだけど道を知らなくても教えてくれるんだよ~」
ガ~ン
前もって教えてくれてたら、私たちもイタリア人に道を聞くことなく、あわてずゆったりと帰れていたかもしれないのに。
しかし、まあ、特に大きな被害を被ったわけでもなく、ただ、たくさん歩いただけですんだし、今ではいい思い出になっている。
このイタリア人気質について私はこの時初めて知ったのだが、かなり有名な話のようで、帰国後テレビや人の話で何度も耳にした
いいかげんで、ルーズで、見栄っ張り・・・云々。
それでも、私は何故かイタリア人が憎めない。不思議である。
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