高級住宅地、芦屋にも史跡がいっぱい①
関西の高級住宅地として有名な芦屋。
この地にも、史跡が多く歴史を楽しむことが出来ます。
特になぜか古墳が多く、まさに古墳パラダイス(?)。
というわけで、今回はある親王の古墳をご紹介いたします。
阿保親王塚古墳
本当に閑静な住宅街の一角に、ひっそりとたたずむかのように存在しております。
しかし、一体阿保親王って誰?という方もいらっしゃるかも。
阿保親王は、子供に源氏物語の光源氏のモデルとも言われる在原行平や六歌仙の在原業平を持つ皇族です。
皇族と言うことで、父は平城天皇、祖父は桓武天皇です。
そんな皇族の彼の子供の名前を見ると気付かれる方もいらっしゃるかもしれません。
何故、彼の子供の名前が親王といった皇族の名前でないのか。
それは、彼の父、平城上皇や藤原薬子らによって起こされた薬子の変(くすこのへん)に阿保親王も関わっていたとされ、大宰権帥に左遷され、後に彼の子供、行平や業平らも在原姓を賜り、臣籍降下されたためです。
ちなみに薬子の変を、ざっくり説明すると、阿保親王の父、平城上皇が彼の妃の母で、愛人でもある藤原薬子らにそそのかされ、当時の天皇で、平城上皇の弟でもある嵯峨天皇に対し兵をあげようとした事件です。
いわゆる、皇位継承問題が原因で起こった事件です。
しかし、阿保親王は有能であったらしく、この事件後は平城上皇がなくなった後、入京を許され、様々な役職を歴任、842年の承和の変では、策謀をもちかけられても話に乗ることなく密告するなど、誠実だったようです。
そんな、親王塚古墳は一見小さな森に見えますが、彼の穏やかな性格がうかがえるような雰囲気が伝わってきます。
場所は、阪神電鉄・打出駅東側道路を北上し、東西に走るJRの線路を超えさらに北上していくとあります^^
ところで、嵯峨天皇といえば先日お伝えしたとおり、大阪・梅田の綱敷天神社の本社に菅原道真公とともに祀られています。
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